週間タイムス チリ副大統領との会談
チリ副大統領との会談一行
 一月五日より十五日まで南米のチリを訪問する機会がありました。昨年、一昨年とチリの下院議長一行、その後上院議長一行が訪日され、最後には大統領が直接小泉総理をはじめ川口外相等と会談を致しました。
  日本とチリは100年の友好関係がありますが、我が国から見れば地球の真裏にあたり、一番遠い南の果ての国でもあります。しかしチリ側では日本は太平洋をはさんだ隣国と位置づけ、これからもお互いに仲よくしましょうと口にします。チリの要人がしばしば訪問する理由は、日本と早期にFTA(2国間の自由貿易協定)を結んでほしいと言うことでもあります。我が国は貿易立国ですからすぐにでも締結したいのですが、難しい問題は農産品や水産加工品が自由に我が国の市場に入ってきて生産者を圧迫することにあります。今でさえ食料自給率が低く、40%を目標に生産者が努力しているわけですが、急に他国から安い製品が輸入されると国内産では価格の面で競争できず、農業や水産業の衰退につながりかねません。
 過日のメキシコとのFTA交渉もオレンジと豚肉で折り合いがつかず、今もって話し合いが行なわれています。国益につながる問題ですので、そう簡単に済むことではありません。しかし、我が国の近隣諸国に目を向けると、中国では今後10年間でアセアン全ての国々とFTAを結ぶと発言しております。日本とは国家体制が異なっているため、首相が決めたことに農業団体や生産者が抵抗するわけにもいかず、着々とその準備を進めています。
 我が国では現在、農林・水産に関係のないシンガポールのみとFTAを結んでいます。しかし、このままでは周辺の国々が締結を早めると、我が国は経済的ち鎖国状態になり孤立化する危険性もはらんでいる為、的確な対応が求められています。
 今回のチリ訪問団は、 日本チリ議連会長・中川秀直衆議院議員(前官房長官・現国対委員長)と副会長・清水嘉与子参議院議員(元環境庁長官)と事務局長の私の3名でした。チリ大統領が急用でワシントンに出張のため、副大統領と会談、上院議長・下院議長をはじめ、数多くの関係者と友好親善で深め、大変厳しい日程でしたが有意義な時を過ごす事ができました。
 今回のチリ訪問では、1月は天候が落ち着いているので条件が許せば、南極大陸チリ基地に案内しますという話があり、是非実現すればと期待をしていました。首都サンチェゴから飛行機で6時間くらいの所に最南端のブンタアレナスという街があり、そこで待機し、当日ゴーサインが出ました。軍用機でなくては行けませんので、限られたチャンスに感謝しながら搭乗させてもらいました。事前に日本の環境大臣の許可証をもらい、諸注意の中にはペットボトルやタバコのポイ捨ては日本円で10万円の罰金とか、自然環境を大切にしていることがわかります。ちょうど夏にあたり0度から3度くらいの気温で、歩いていると汗ばむ程でした。ペンギンも私達が近づいても逃げる気配も見せず、シャッターにおさまってくれます。
 チリ基地では100名近い人が住んでおり、教会・学校医療施設・体育館も整備されております。強風が吹く冬は、雪に埋もれて大変なところなのだろうと想像しながら施設の見学をさせてもらいました。
 今年に入ってチリと韓国がFTAを締結しました。韓国も日本同様農林や水産の関係の国会議員が反対をして時が経過したようですが、ようやく締結までこぎつけたようです。我が国も貿易立国として、韓国の例等を参考にしながらFTAも前向きに考える時がまた、決断をする時期がきているのではないでしょうか。